名探偵コナン-から紅の恋歌-のレビュー
金曜ロードSHOW!は2週連続コナン祭り!劇場版『名探偵コナン 迷宮の十字路』は4月7日(金)21:00から!
花舞う京都で連続殺人事件が発生!平次兄ちゃんの初恋の相手って…?読売テレビ・日本テレビ系(※一部地域を除く)で放送!お楽しみに!! pic.twitter.com/mSzFgHejXb— 江戸川コナン (@conan_file) April 6, 2017
皆さん、こんばんは。
今になって、Time after time ~花舞う街で~をヘビロテしているとなりです。
仕事の関係で記事を書けない状態でいましたが、また久しぶりに書けそうだったのでちょくちょく復活していくかと思います。
さて、今回レビューするのは、4月15日に封切りとなった名探偵コナン劇場版シリーズ最新作『から紅の恋歌』。
僕は初日と、その翌週に鑑賞しました。
正直今回は、僕自身がアニメや映画にはあまり明るくないこともあり、長文で、しかも大絶賛となっていますので、「あら〜これは……」と、悪い予感を感じた人は他の記事などを読むことをオススメします。
さて、警告も済んだところで本文に移りたいと思います!
名探偵コナン-から紅の恋歌-の感想(ネタバレ無し・まだ見てない人向け)
【ニュース】映画『コナン』2017年の最新作のキービジュアル公開! 抱き合う平次と和葉、微笑む恋のライバル紅葉は意味深! https://t.co/ZxWYULl6ds pic.twitter.com/NUyhP5KaUO
— アニメイトタイムズ公式 (@animatetimes) January 18, 2017
個人的には名探偵コナン劇場版シリーズ最高傑作
一応、名探偵コナンの劇場版は全作視聴済みで一番好きな劇場版作品は迷宮の十字路。
……もうお察しかもしれませんが一応言っておきます。
平次と和葉が大好きです。
そんな僕が死ぬほど期待していた『から紅の恋歌』ですが……。
もーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーう期待を1000000000000%ぐらい上回る出来。
この項はまだ見てない人が見てくれていると思うので、とりあえず見に行くべき人を挙げていきたいと思います。
- 平次と和葉が好きな人
- 京都が好きな人
- 恋愛要素強めな劇場版コナンが好きな人
- 迷宮の十字路が好きな人(※一番重要)
こんなところでしょうか。
この条件に沿って魅力も解説していきたいと思います。
俺が求めていたツンデレってこれなんだよな
個人的には名探偵コナンってミステリーよりも、その巧みなラブコメ力によって不動の地位を築いたというイメージがあったりします。
もちろん黒の組織編のお話やら、名作と名高い短編であるピアノソナタ「月光」編なんかも、ミステリーマンガとしては、比類なき構成力がいかんなく発揮されているとは思っていますが、やっぱり一番の魅力は、個性的なキャラクターが織りなすラブコメだと思います。
新一と蘭は勿論、園子と京極、高木刑事と佐藤刑事、新一蘭の両親と……AOYAMA GOSHOによって魔改造されたカップルというのは無限にいるわけですが、そんな中で僕が一番好きなのは前述している通り、平次と和葉。
和葉とかあれなんなんすか。幼馴染で腐れ縁で関西弁でツンデレで宮村優子でそこそこおっぱい大きくてツンデレで泣き虫でタンデムするのに抵抗が無いとかお前はラノベの最高級ヒロインかっていうんですよ。
そんな和葉が上映中これでもかってぐらい恋する乙女してるのが『から紅の恋歌』なわけですけど、表情筋が逝っちゃいますわこれ。
僕のような萌豚キモ・オタクにも腐女子にも一定以上の歓びを与えられるって素直に凄いと思いますわ。
んで、その和葉の魅力を最高に引き立ててるのが平次。
女性ファンが少なくない数、鑑賞後に興奮している文面を見て、いつもだったら微妙な気分になっていたかもしれないんですけど、今回ばかりはとあるシーンで格好良すぎて「それな!!!」って同意しました。
今回の平次は「せやかて工藤」botではなく、名探偵コナンを名探偵ヘイジにしてやりたくなるぐらいの漢だったと断言できます。
正直平次がかっこよすぎて、鑑賞後に人生を共にしている股間のあいつが無くなった気すらして、女の子になった気分だったとか言えない。
京の都に色んな作品で思いっきり憧れ持ってる奴は大歓喜
現代の京都を舞台にした小説って、とても名作が多く、僕も京都にちょっとした憧れだったりを抱いています。
マンガや映画なんかでも京都を舞台にしたものって多いですよね。おそらく和風をイメージさせるのに一番簡易的な舞台なんでしょうか。
まぁそんな話は置いておいて、僕が何故京都を愛する人達にこの『から紅の恋歌』を薦めたいかと言うと、答えは簡単。
今回のお話の舞台が京都で、劇中で一番重要なアイテムや名所も京都縁のものだからです。
詳しくはご自身の目で確かめて欲しいのですが、紅葉や京都といったワードをこれでもかとぐらい想起させる建造物が、圧倒的描画力によって描かれている様は、まさに圧巻。
確かにある程度誇張だったり空想も入り混じった風景描写ではあるのですが、それこそまさにアニメの醍醐味。
僕が憧憬の念を抱いてやまない純和風の「世界観」がこれでもかというぐらい画面に散りばめられ、思わず風景にお金を落としてもいいなと思いました。
アクションもミステリーも文句なしの塩梅
近年の劇場版名探偵コナンといえば、もしかして人間辞めました? と聞きたいぐらい、主役級キャラクターの人間離れが著しいわけですが、本作でもやっぱり人間辞めてます。
とはいえ、人間辞めてないとそれはそれで寂しいし映えないのですから、なんともワガママなものなわけですので、人間の限界を越えたうんぬんは野暮というものでしょう。
今回もおそらく気が遠くなるほどのカット数であろう爆発シーンや、アクションシーンは、鑑賞しているこちら側が思わず目を回してしまうほどに立体的かつ滑らかなアニメーションによって動いており、観るに楽しませ、音でもまた臨場感をこれでもかというぐらい駆り立てます。
まさに劇場で観るためのアニメーションワーク。
素人目線から見ても凄まじいことが分かるようになっています。
そして今回の目玉とも言えるのがミステリー部分。
劇場版20作目となる純黒のナイトメアでは、完全にアクションに力を入れており、もうこれ「DIRECTIVE要素ねえな」という評価も散見されましたが、本作はそちらの要素も完璧といっていいほどにカバーしています。
まぁコナンくんが察し良すぎるところとかは健在ですが、そういったお決まりを除けば矛盾という矛盾が全く存在しません。
犯人の動機や手口といった部分も巧妙に構成されており、思わず犯人のお話だけで短編が作れるじゃねえか……と思ったほど。
アクションとミステリーとラブコメ、劇場版名探偵コナンの必要な要素が、およそ全て高品質にまとめられているのが本作であると言えます。
迷宮の十字路や原作が好きなら早く新しいタブ開いてチケット取らんかい
僕がこの記事を書こうと思い立った際に、まず見てない人に言いたいと思ったことがこの見出しに書かれています。
京都を舞台にし、源氏蛍という中二病心を最高に焚き付けるような集団が敵で、ミステリー部分もよく練られ、和葉が平次の初恋の人だったということが分かったりと、まさに僕が今まで『から紅の恋歌』のレビューで挙げてきたことを軽々クリアしているのが『迷宮の十字路』です。
そんな感じで、今まで『迷宮の十字路』こそ至高だと信じてやまなかった僕ですが、普通に本作がそれを越えました。
名探偵コナン-から紅の恋歌-の感想(ネタバレ有り・もう見た人向け)
名探偵コナン:テレビアニメが劇場版とコラボ 最新作の前日談エピソードを放送 https://t.co/LMF40VEHZO pic.twitter.com/S6BL0YcOTm
— MANTANWEB (まんたんウェブ) (@mantanweb) April 14, 2017
ワイは女の子だったんか……
各所で言われている通り、僕も平次くんの「殺すで」にあるはずのないものが反応するレベルにキュンときました。
あ、でも、その後の和葉の「っ! ……うんッ!」で見事両性具有になることは回避し、ただのキモオタ兼なんちゃってカプ厨になる程度で済んだことを、制作陣やGOSHO氏に感謝したいと思いましたね、ハハハ(よくもこんなシーンを作ってくれやがったなありがとう堀川さんやスタッフ)。
とはいえ、平次が徹頭徹尾イケメンだったなと。
僕は男なので、平次みてえな男友達いたら憧れるわー。と、極めて同性からの視点が多かったのですが、SNSなどを見ていると女性ファンの面々がものの見事に皐月堂から脱出するシーンで撃ち抜かれていたようですね。
かくいう僕も、妹が鑑賞後に「平次くん! 平次くん!」と、LINEで騒ぎ始めたので変なテンションで「平次くん! 平次くん!」と返しました。
女性ファンの皆様におかれましては、是非関西人の男性を捕まえて、オフロードバイクでダイナミックに救出してもらえるような状況を作り出してみてはいかがでしょうか。『から紅の恋歌』効果と吊り橋効果といろいろ相まって、平次と和葉のような最高の恋が見つかるかもしれません。
大岡紅葉が最高に好みの立ち位置
『から紅の恋歌』からの新出といえば、やっぱり大岡紅葉。
原作にも既に登場済とのことですが、おっぱいが大きくて京美人の平次と昔結婚の約束(勘違い)をしていた、ある意味コテコテの二番手キャラ。
いつもだったら、二番手と決めつけるのは外れていた時の恥ずかしさが半端ではない無いので言ったりしないのですが……。
和葉が選ばれずに紅葉が選ばれるとか、それもうコナンじゃないやん?
抗争になりそうなので深く明言するのは避けますが……平次が和葉以外の女の子とエンディングを迎えてしまうのは、今後の週刊少年サンデーに影響が出ちゃうレベルな気がするよねっていう。
サンデー随一の長寿漫画ですからね。
とはいえ、おしなべて大岡紅葉というキャラクターには、思わず天を仰いでため息をついてしまうような、二番手力があります。
勘違いから始まっている恋は勿論のこと、普段は強気なのに平次だけには物凄い尻尾の振り方であるとか、紅葉が和葉には手酷い対応をする裏には絶対に和葉には勝てないという諦観がありそうだとか深読みさせるだけの……もう、語り尽くせないほどのサブヒロイン力。
執事の伊織は紅葉のことを密かに想っていて〜みたいな裏がありそうですし、いやぁ流石青山剛昌先生と言わざる得ないですよ。ラブコメの人物相関図を作らせたら右に出るものはいなさそう。
今後に期待していきたい。
地味にいいお話だった、犯人側のエピソード
例年どおりのアクションの良さに加えて、今回はトリックやミステリーの部分も力を入れて書かれていたのが印象的でした。
阿知波会長のパーソナルデータをそれらしげに見せておき、このキャラクターは間違いなく犯人もしくはそれに近しいキャラクターだという印象づけをした上で、阿知波会長がコナンたちに建前の本音を話し、彼は犯人ではないのでは? という推測を立てさせ、名頃師匠や海江田といったキャラクターを使って、視聴者の推理を撹乱。
しかし結局は阿知波会長が止むに止まれぬ事情で全ての糸を引いており、その阿知波会長すらも名頃師匠の真相を聞いて愕然とし、良識ある人間だったのに……どうしてと思ってしまうような、なんとも考えさせられる結末が用意されていました。
当たり前ですが、それぞれの人間にそれぞれの考えや思慮があった上で、それでもどうしようもない問題というのは起きるのだなと再認識した作品だったように思います。
まとめ・名探偵コナン『から紅の恋歌』は最高だった。
ということで、ここまで『から紅の恋歌』について語ってきました。
次回作は安室さんがメインになる予感ということで、今から安室ファンがどんちゃん騒ぎしているのをたまに見かけたりしますね。
次回もアクションとミステリー、どちらも良いものであることを期待して終わりたいと思います。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました!